●この本を書く経緯
本書の著者、ポーポー・ポロダクションは心理学の知見を使って、色々なものを作ったり、企業の商品、サービスを改善したり、アドバイスをする企画事務所である。様々な場所で、多くの人が、アイデアのことで困っている現場に立ち会ってきた。
たとえばカーデザイナーを志す学生たちは、頭の中にとても斬新でおもしろい車のアイデアを持っているのだが、それをうまく表現する方法を知らずに苦しんでいた。テレビ局で視聴者を増やす支援業務をしている人たちは、今後ターゲットになる視聴者層を分析できていても、その層を引きつける表現方法を悩んでいた。またある開発メーカーでは素晴らしい商品の企画ができても、その素晴らしさをうまく社内で説明できずに困っていた。こうした現場をたくさん見て、アイデアを「作る」「魅せる」「伝える」ことが必要と考え、経験則で止まらず、もう一歩踏み込んだ本を作ることにした。
成功者の方法を検証し、一般的に定説とされていることの根拠を探し、脳科学と心理学を結んだ。仮説を立てて立証していくなどの作業もおこなった。そして根拠があるもの、もしくは類似効果から同一の効果があると強く推測できるものをまとめている。
個人差があるものもあり、すべての人が納得して強い効果が出るものばかりではないが、この知識を持っているのと持っていないのでは、アイデア作りに大きな差が出る。この本を活用し自分の足らない部分は補完し、強い部分はより強化してほしい。
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